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小学生の作文添削サービスの選び方|何が返ってくるかで選ぶ

作文の添削は、書いて出して返ってくるまでが1サイクルです。返ってくるものが評価か直し方かで積み上がり方が変わり、提出の手間と返却までの日数で続くかどうかが決まります。型の分け方から確認項目までまとめました。

公開 更新 カテゴリ サービスの選び方 読了目安 約11分 情報確認

編集 まなび相性ラボ編集部

返却された作文の添削内容を一緒に確認する親子
子ども向け学習サービスを条件別に比較する編集イラスト

この記事について

こんな方に向けています
作文や記述の力を伸ばすために外部のサービスを使うか検討している小学生の保護者
読み終えたときの状態
添削の型と「返ってくるもの」の違いを理解し、家庭の運用に乗る候補を絞れる状態

学校から返ってきた作文に押されているのは、「よく書けました」の一言だけです。家庭で直そうとすると口論になり、そろそろ家の外に読み手を置いたほうがよさそうだ、というところまでは決まりました。決まらないのはその先です。添削をうたうものは探せば見つかりますが、返却の見本が出ていることは少なく、どれを選ぶかの手がかりが出てきません。

作文の添削は、ドリルや計算教材と設計が根本的に違います。解いてその場で丸をつける教材は、1回の学習が数十分で完結します。添削は、書く、出す、待つ、返る、読む、という工程が入り、1周するのに週単位から月単位の時間がかかります。この長さが、教材の中身より先に効いてきます。

そのため、最初に見るべきなのは教材の質ではなく、このサイクルが家庭の生活に乗るかどうかです。費用から見比べても決まらないのは、返ってくるものが形式ごとに違い、同じ列に置けないからです。ここでは、添削の型の分け方、判断軸としての「何が返ってくるか」、提出と返却の設計、そして添削に固有の確認項目を順に扱います。

添削は1サイクルが長く、遅れが二重になりやすい

ドリル型の教材では、遅れは単純にたまります。10ページ分たまっても、時間さえ取れば処理できます。添削では、遅れの性質が変わります。1回分を出しそびれると、その回の返却も来ないため、次の回を書くときに前回の指摘がありません。指摘を受け取らないまま同じ書き方でもう1本書くことになり、2本分が同じ状態で滞留します。

この構造から、次のことが言えます。

  • 頻度が低いほど、1回の遅れが重い。 月に1本の形式で1回飛ばすと、間隔は2か月になります
  • 返却までの日数が長いほど、指摘が本人の記憶とつながりにくい。 3週間前に自分が何を書いたかを、小学生が覚えている前提は置けません
  • 提出という作業が家庭に残る。 撮影、送信、投函のどれであっても、誰かが毎回やらなければサイクルが止まります

教材がたまる問題そのもの、つまり量と時間と難度の設計をどう直すかは通信教育が続かない原因はどこにあるかで扱っています。ここでは、添削に固有の「往復」の部分に絞ります。

作文を外部に出す手段は4つの型に分かれる

分類する目的は、比べる前に候補を減らすことです。呼び方は各社で違っても、作文を外に出す方法は「題材を誰が決めるか」「返ってくるのが文字か人か」の2点で4つに分かれます。

  • 添削中心型:課題が届き、書いて提出し、添削されたものが返ってきます。書く量そのものは多くありませんが、1本ごとに指摘が付きます
  • 教材配信+添削型:日々の学習は教材で進め、月に何回か提出物として作文や記述課題を出します。作文は全体の一部にあたります
  • 対話型:講師と接続する、または教室に通い、その場で題材を出すところから一緒に組み立てます。書く前の段階に人が付きます
  • 家庭で見る型:外部を使わず、市販の教材と保護者の読み合わせで進めます。費用はかかりませんが、読み手と評価者が同じ人になります

実際には「教材配信+月1回の添削」「対話で組み立てて、書いたものは後日添削」のように、複数が重なった形で提供されます。重なっていても、その月に子どもが何回書き、何回返ってくるかを数え直せば、どれが中心かは決まります。案内文の言葉ではなく、この回数で判断してください。

判断軸 添削中心型 教材配信+添削型 対話型 家庭で見る型
題材を決めるのは誰か 課題として与えられる 課題として与えられる その場で本人と決める 家庭で決める
書き始めるまでの負荷 題材はあるが、一人で立ち上げる 同上 低い。人と話しながら決まる 家庭の関わり方に依存する
返ってくるまでの時間 提出から数日〜数週間 同上 その場、または短い 即時
手が止まったときに起きること 提出されないまま月が過ぎる 教材ごと止まる 次回に持ち越して立て直せる 衝突になりやすい
保護者に残る作業 提出の手続きと、返却後の確認 進度の管理と提出 時間の確保と接続の準備 読む役と評価する役の両方
続かなくなるときの形 出す回が飛び、間隔が開いていく 教材がたまり、提出が後回しになる 時間帯が合わなくなる 指摘をめぐって書くこと自体を嫌がる

対話型は立ち上がりの負荷が最も低い代わりに、時刻の制約が入ります。決まった時間に座らせられない家庭では、内容の良し悪しにかかわらず成立しません。オンラインで人が付く形式が自分の子に成立するかどうかは、オンライン個別指導が向いている子・向いていない子の観点がそのまま使えます。

判断軸は「何が返ってくるか」に集約される

添削と呼ばれるものの中身は一様ではありません。返ってくるものは、おおむね次の4種類に分かれます。何が含まれているかで、子ども側に残る作業がまったく変わります。

返ってくるもの 具体的な形 これがあると効くこと これだけで構成されている場合に起きること
評価 点数、段階、「よく書けました」 提出そのものの動機になる 次に何を変えればよいかが分からず、同じ書き方が続く
直された文章 赤字で書き換えられた本文 表記や言い回しの正しい形が分かる 直された文を読むだけで終わり、書き手の作業が残らない
直し方の指示 「この一文を2つに分ける」「この場面をもう少し書く」 次の1本で試せる。作業として実行できる 指示が多すぎると着手できず、読み飛ばされる
次の課題との接続 今回の指摘を踏まえた次のテーマや観点 前回とつながるため、積み上がる 接続がないと、毎回ゼロから始まる

編集部としては、3つ目が含まれているかどうかを最優先の判断材料にすることを勧めます。評価と赤字だけで構成された添削は、受け取った側に次の行動が生まれません。子どもが読むのは点数の部分だけになり、指摘は残りません。

見本を確認するときは、褒め言葉の量ではなく、指示の書かれ方を見てください。「もっと詳しく書きましょう」は指示に見えますが、どこを何行足すのかが分からないため、小学生には実行できません。「3行目のあとに、そのとき誰が何と言ったかを1文足す」まで書かれていれば、そのまま作業になります。

もう1点、返却物の宛先も確認しておく価値があります。子ども向けの指摘だけが返る形式と、保護者向けに「家庭で何を見ればよいか」が別に届く形式があります。前者だけの場合、指摘を子どもに分かる言葉へ置き換える作業が家庭に残ります。低学年ほどこの作業は大きくなります。

続くかどうかは、提出の手間と返却までの日数で決まる

内容の良し悪しより先に止まるのが、提出の工程です。ここは家庭側の作業なので、契約前に具体的に想像しておかないと、3か月目あたりで動かなくなります。

提出の形 家庭に残る作業 止まりやすい場所 先に決めておくこと
郵送(原稿用紙をそのまま送る) 封入、切手、投函。控えを取るなら複写 投函する日が決まっていないと机の上に残る 投函する曜日を固定する。控えを写真で残すか決める
写真を撮って送信 撮影、傾きや影の確認、送信 撮る人が保護者に固定され、その人の都合で止まる 撮る場所と時間帯を決める。子どもに任せるかを決める
端末やアプリに直接入力 入力の付き添い(低学年ほど必要) 入力に時間がかかり、書く前に疲れる 手書きで下書きしてから入力するかを決める
教室や対面で手渡す 持参の管理 欠席した回がそのまま抜ける 欠席した回の扱いを確認しておく

手書きと入力のどちらで書かせるかは、提出の形式に引きずられて決まってしまうことがあります。決める順番は逆で、書く道具を先に決めてから、それを受け付ける提出形式を選びます。書くこと自体に負荷がある段階では、入力にすると内容に集中できる一方、原稿用紙の使い方や字数の感覚は身につきません。学校の作文が手書きである以上、そこを外して練習を組むと、当日の書き上がりが変わってしまいます。

返却までの日数は、目安として示されている場合とされていない場合があります。示されていないなら、それ自体が確認事項です。日数が長い形式を選ぶなら、提出した作文の控え(コピーか写真)を必ず残してください。控えがないと、返ってきた指摘を自分の文章と照らし合わせられず、読むだけで終わります。

締切がある形式には、強制力という利点があります。ただし、遅れが積み上がったときに戻りにくいという弱点も同じところから来ます。締切のない形式は、自分のペースで進められる代わりに、家庭が周期を決めないと自然に間隔が開いていきます。どちらが向くかは、これまで通信教育や習い事が続いたかどうかで判断できます。

書く量は「1本の長さ×頻度」で見る

月に何本という数字だけでは足りません。1本の長さと頻度は交換関係にあり、どちらに寄せるかで効き方が変わります。

頻度が高いほど、前回の指摘を覚えているうちに次を書けます。指摘が積み上がる形になるのはこちらです。一方、1本が長いほど、構成を考える練習になり、条件のついた課題にも対応できるようになります。ただし長いものは着手が重く、書き始めるまでに時間がかかります。

学年による目安は次のように分かれます。低学年では、短いものを繰り返すほうが向きます。1本を仕上げた回数がそのまま着手のしやすさに効くためです。高学年では、字数指定や意見文のように条件のついた課題が増えるため、1本あたりの長さを確保する必要が出てきます。

学校で扱う課題の性質も、学年で変わることが定められています。小学校学習指導要領(平成29年告示)の国語では、「書くこと」の言語活動例として、第1学年及び第2学年に、身近なことや経験したことを報告したり観察したことを記録したりするなど、見聞きしたことを書く活動が挙げられています。第5学年及び第6学年では、事象を説明したり意見を述べたりするなど、考えたことや伝えたいことを書く活動に変わります。指導事項の側でも、第1学年及び第2学年が事柄の順序に沿って簡単な構成を考えることとされているのに対し、第5学年及び第6学年は筋道の通った文章となるように文章全体の構成や展開を考えることとされています。

出典:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」国語 第1学年及び第2学年/第5学年及び第6学年「B 書くこと」 https://www.mext.go.jp/content/20230120-mxt_kyoiku02-100002604_01.pdf

総量を見るときは、学校の課題も一緒に数えてください。日記、読書感想文、行事のあとの作文など、学校からも書く課題は出ます。外部のサービスを足した結果、書く総量が急に倍になると、どちらも雑になります。始める月は、学校の課題が少ない時期を選ぶほうが立ち上がりが楽になります。

そもそも子どもがどこで止まっているかが特定できていない場合、量を増やしても改善しません。題材が出ないのか、順番が決まらないのか、一文が長すぎるのか。その切り分けは小学生が作文を書けないとき、どこで止まっているかで扱っています。止まっている場所が分かっていると、体験や見本を見るときに何を確認すべきかも決まります。

候補は提出の作業から順に落とす

型と判断軸が出そろったら、残すほうではなく落とすほうの作業に切り替えます。先に当てるのは、家庭の努力では動かせない条件です。

  1. 提出の作業を毎回できるかで落とす。 平日の夜に撮影と送信ができないなら、写真送信の形式は続きません。郵送なら投函の曜日を決められるか。ここで候補が減ります
  2. 返ってくるものに「直し方の指示」が含まれるかで落とす。 含まれていない形式は、家庭側が指摘を翻訳する作業を引き受けることになります
  3. 頻度が生活に乗るかで落とす。 週1本を求める形式は、習い事が詰まっている家庭では成立しません。月1本なら、その1本を確実に出せる日を先に決めます
  4. 題材を誰が決めるかで落とす。 自分でテーマを決められない子には、課題が届く型が向きます。決められる子に課題を渡すと、書きたいことと課題がずれて手が止まることがあります
  5. 書く道具で落とす。 手書きか入力か。低学年で入力に付き添えないなら、手書きで提出できる形式に絞ります

5件以上残るときは、候補ではなく条件のほうを疑ってください。「できれば毎週」のような書き方では、どの形式も外れません。「月に2本は確実に出す」まで数字を入れると、そこで落ちるものが出てきます。

添削に固有の確認項目

最低利用期間や解約の締め日など、契約条件全般については小学生のオンライン学習サービスの選び方に確認項目をまとめています。

  • 添削するのは誰か、同じ人が続けて見るか。 毎回別の人が見る形式では、前回の指摘との接続が生まれにくくなります
  • 返却の目安日数と、遅れる場合の連絡。 目安が示されていない場合は、問い合わせて文字が残る形で確認します
  • 提出できなかった回の扱い。 繰り越せるのか、その回分が消えるのか。ここは続けるうえで必ず一度は当たります
  • 書き直したものを再提出できるか。 直し方の指示を受けて書き直す工程が設計に入っているかどうかで、積み上がり方が変わります
  • 課題の性質が学年でどう変わるか。 出来事を書く課題から、条件つきの意見文へ移る時期があるか。移行がある形式は、高学年で効いてきます
  • 見本として、添削済みの現物を見られるか。 見るのは褒め言葉の量ではなく、指示が作業として実行できる形で書かれているかです
  • 保護者に何が届くか。 子ども向けの返却物だけか、家庭での関わり方が別に示されるか

このうち返却の日数と、提出できなかった回の扱いは、後から食い違いが起きやすい項目です。口頭で聞くより、はじめからメールやフォームで尋ねて、相手の文章のまま手元に残しておくほうが確かめ直せます。

次にやること

まず、この2か月で子どもが実際に書いたものを集めます。学校の作文、日記、宿題の記述問題を並べ、書き始めるまでに時間がかかったのか、書き始めたが終わらなかったのかを見ます。どちらで止まっているかによって、対話型が向くのか、添削中心型で足りるのかが分かれます。

次に、家庭側の条件を3つ書きます。提出作業を誰がいつやるか、月に何本なら確実に出せるか、手書きと入力のどちらで書かせるか。数字と曜日まで入れてください。

そのうえで型を2つまでに絞り、添削の見本を取り寄せます。見本が公開されていない場合は、その点も判断材料になります。返ってくるものを事前に確認できない形式は、契約後に「点数だけが返ってきた」という状態になりうるためです。

ここから先で引っかかるのは、たいてい次の3か所です。

費用の比較ができない

課金の単位が違うもの同士は、そのままでは並びません。3か月のあいだに何本出すつもりかを先に決め、その本数で総額を出し直すと同じ列に置けます。作文は本数が少ないため、月額固定の形式では出さなかった月の負担が相対的に大きく出ます。出す回数が月によって揺れる家庭ほど、この差は開きます。

始めたが、返ってきたものを読んでいない

返却された日に何をするかが決まっていない状態です。返ってきたら、指摘のうち1つだけを選んで一緒に確認し、次に書くときにそれを試す、という形にします。全部を確認しようとすると、その日のうちに終わらず、そのまま置かれます。

続けているが、書いたものが変わっている実感がない

比べるものを間違えている可能性があります。上手さは短期間では動きません。見るのは、書き始めるまでの時間と、終わりまで書けた本数の2つです。この2つが動いていれば、途中経過としては進んでいます。それでも半年変わらない場合は、続けるか変えるかを判断する段階です。判断の手順は教材やサービスを乗り換えるかどうかの判断基準にまとめています。